株式会社 アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ
  代表取締役    平山 正義氏
  設計サブリーダー 村屋  羊氏

アーキテクト・アソシエイツ社 代表取締役 平山正義氏

平山氏、村屋氏のプロフィール

平山氏:一級建築士事務所
株式会社アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ
代表取締役

関東学院大学第二工学部建築学科卒業後、横浜市都市開発局開発課、アトリエ・チラン、日本建築技術設計を経て、株式会社アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ代表取締役就任。

多忙な業務をこなす傍ら、地元での様々な活動にも積極的に参加している。

一級建築士事務所登録(神奈川県知事登録第7806号)
一級建築士(国土交通大臣登録第220766号)

神奈川県建築士事務所協会会員
特定非営利活動法人全国コープ住宅推進協議会 会員
よこはま洋館付住宅を考える会 会員(賛助会員)
特定非営利法人 横浜市まちづくりセンター 理事
横浜戸塚ロータリークラブ 会員

村屋氏:平成11年、株式会社アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ入社。平山氏のもと、多数の物件を手がけている。
一級建築士免許所有。

会社所在地
横浜市西区桜木町5-24-3
サンワビル
TEL:045-201-7062
http://www.aa-yokohama.co.jp/

三峰での主な実績
石川町M邸
スケルトン・インフィルの家)


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みなとみらいを一望できる場所にオフィスを構える、株式会社アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ社にお邪魔して、代表取締役 平山正義先生と設計サブリーダー村屋羊氏にお話しを伺いました。

平山先生は実にエネルギッシュで、愛情深く、そして目をキラキラさせながら設計・建築について語ってくださいました。

一緒にインタビューを受けてくださった村屋サブリーダーは使う人のことを考えた人に優しい設計を大切にされています。

同社は神奈川奈川県を中心に住宅・集合住宅・公共施設・商業施設・医院建築・老人ホームなどの様々な建築物の設計・監理を行っている設計事務所です。


-- まず最初に設計サブリーダー村屋さんへのインタビューをさせていただきます。 アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ社では、どのような建物を建てていらっしゃいますか?

村屋:福祉、特に老人ホーム関係、保育園などの施設が多いですね。もちろん個人の住宅も行いますが、主体はやはり施設ですね。

-- 老人ホームの設計というとかなり気を使われるのではないでしょうか?

村屋:そうですね。福祉施設でありながら住む家でもありますから、画一的な福祉施設の設計をするのではなく、色々と気をつけなければいけない事はありますよ。
当然、入居される方々はお年寄りですし、中には車椅子の方もいらっしゃいます。ストレッチャーが通ることもあります。

そういう要素を加味すると巾木を高い位置まで持ってくるんですが、そうするといかにも福祉施設になってしまうので、色はねずみ色じゃなくてもっと温かみのあるものにしたいとか。手すりの位置はこれくらい、とか。
お年寄りが使いやすいような設計を心がけています。

--手すりといえば、最近は公共の設備にも付くようになりましたよね。特にトイレとか。

村屋:規格として決まっているからなんですが、まだ少ないですよね。若い人にはあまり必要ないものですけれど、お年寄りには絶対必要なのでもっと増えるといいなと思います。

--なるほど。他には気を使うことはありますか?

村屋:『安全』です。この一言に尽きますね。
難しいのは、デザインも重要視したい、でも安全性は絶対確保したい。
だからといって一度他で使ったデザインや規格を何度も使いたくない。
ジレンマですよね (笑)

--オリジナリティやデザイン性を持たせたいということですよね。具体的にはどんなことで苦労されましたか?

村屋:最近ではベランダのデザインで苦労しました。
建物を一周させなければいけない。普通の柵のようなものは使いたくない。で、普通はタテにつかうものを横にしてみたらどうかな、と考えて考えて考えた結果、登ることができるのに気が付いてやめました ( 笑 )

--もしご自身で予算や立地など関係なく、好きな家を建てられるとしたらどんな家がいいですか?

村屋:僕はお金をかければ良いとは思っていないんですが、車でいうならミニ・クーパーみたいな家がいいです。若い夫婦がお金は無くても精一杯がんばって建てる、そういう感じの家を作りたいです。
そこにはきっと彼らなりの幸せな生活があると思うんですよ。

-- かわいい感じですね?

村屋:そうですね。無理ではなく、多少の背伸びをしてがんばっている姿を見るとやっぱり応援したくなるじゃないですか。もちろん、仕事ですからプロとしてできる限りのアドバイスやサポートをした上で、満足してもらえる家がいいです。

親子3人で川の字を楽しんでもらえるような家が建てたいです。

--それでは平山先生にお伺いします。同じような質問になるのですが、今度は保育園について質問させてください。保育園の設計をされるときにはどんなことを心がけていますか?

平山:素材の持つ質感ですね。加工した美しさではなく、自然の素材を活かしたい。それを見て触れて、感じてほしい。

石でも木でも温度や質感があるでしょう。そしてそれは季節によって変化していく。五感をフルにつかってそういうものを感じてほしい。
何より本物に触れてほしいと思います。

--感受性豊かに育ってほしいということでしょうか?

平山:そうです。完全な自然の素材でなくてもいい。でも全てプラスチックで作られているなんて味気ない。
例えば煉瓦とか、確かに硬くて危ないかもしれない。でも硬いものは痛いんだ、ということを知ることは大切です。

--建物だけでなく、そこに通うお子さんたちにも愛情を注いでいらっしゃるんですね。ところで、設計・建築という分野を目指したのはなぜですか?

平山:子供の頃は大工になりたかったんですよ。大人になるにつれて設計の方向にだんだん目が向いてきてね。

高校卒業後は一旦就職したんですが、でもやっぱり勉強したくて、仕事をしながら夜学に通って、人よりちょっと年数をかけて大学を卒業しました。
役所での都市計画の仕事を経て、今の形態に落ち着きました。

--ではやってみたい仕事というと、やはり都市計画とか開発とかでしょうか?

平山:いいですね。ぜひやってみたい。
みなとみらいもどんどん変わっていくし、そういうものにかかわりたいです。
できれば街をまるごとプロデュースとか。

--野望ですね? (笑)

平山:野望だね。 (笑)
でもね、個人の住宅を作る楽しさというのもあって、つまりは、全部好きなんだと思う。 ただ、常に変化をしていたいし、同じ場所にいることには意味を感じない。

--お仕事が好きということでしょうか?

平山:そうだね、ゴルフもすれば釣りも楽しい。でも一番楽しいのは仕事で、暇さえあれば仕事をしているね。

--平山先生が建てたい家というとどんなものでしょうか?

平山:こういう家、というのはないです。なぜならまず建てる場所ありきでしょ?
ただ言える事は、確実で新しいもの。そして古いものも大切にしつつ、新しいものも作っていきたい。これは僕のテーマです。

--なるほど。では住むとしたらどんな雰囲気の家や町に住みたいですか?

平山:「となりのトトロ」に出てくるさつきとメイの家みたいな洋館とかね。これは保存運動にもかかわってるからなんですが、それ以外はやっぱり古民家とかがいいなぁ。

--京都の町屋とか、飛騨高山の保存地区みたいなそんな感じの場所でしょうか?

平山:いいねぇ。大好きですよ、そういう場所。町全体の調和が取れていて、景観が守られていて、そして住んでいる人たちも愛して守ろうとしている、そういう場所がいいなぁ。
日本のお城とかも好きですよ。やっぱり美しいものは美しいですからね。

--いままでのお仕事で印象に残ったものはありますか?

平山:それぞれに価値があってどれとは言えないです。必ず毎回、毎年、新しいものを作りつづけたいと思っているから、それぞれに思い入れもあるし。
規模の大きい、小さいにかかわらずどれもみんな思い入れはありますよ。

--なるほど。ではこれからもエネルギッシュな平山先生を応援していますので、今後とも三峰とともによろしくお願いいたします。

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